インターアクションを終えて(準備段階)
コルネリオ会 会長 石川 信隆
この度、コルネリオ会主催で2015年9月10日―12
日の間、東アジア軍人クリスチャンのインターアクシ
ョン(研修会)を東京両国で実施しました。無事に祝
福のうちに終了できましたことを、主と皆様に感謝し
ます。参加者一同、特に東アジア会長が大変喜んでく
ださいました。今回のテーマは「“All One in Christ
Jesus” with Love 」 (キリスト・イエスにあって、
愛を以て一つです。ガラテヤ3:28 ) としました。
以下、準備段階、実施段階、今後の展望の 3 つの面か
ら感想を述べたいと思います。
1. 準備段階
(1)気持ちの問題
私が2回目のコルネリオ会会長に就任したのが、約2
年前の2013年5月でした。早速、インターアクション
の計画などに取り掛かりましたが、何の目的でやるの
か、やる必要があるのか、こんな小さなグル―プで何
ができるのか、正直自分自身あまり気乗りがしません
でした。しかし、昨年12月ケープタウンでの世界大会
で、東アジア各国に日本開催を宣言してしまった手前、
実施せざるを得ず、場所の設定、計画作成、担当者の
決定、テキスト作成、プログラムの作成に取り組みま
した。
(2)日本へのビザ申請
中央アジア(カザフスタン、キルギスタン)やモンゴ
ルの方は日本へ来るためにビザが必要であり、その申
請書類の作成、送付など、7月-8月の2ヶ月間はこの
準備に没頭しました。交信はすべて英語で行いました
が、キルギスタンの方はロシア語しか理解できないの
で、カザフスタンの方を通じて、交信しました。
まず7月14日に郵便局から4人分の書類をカザフスタ
ン・キルギスタンに送りました。しかし、2週間、3週
間経っても着いたという返事が無く、1ヶ月経っても
何の返事もありませんでした。どうなったかというメ
ールを出したところ、コピーをメールで送ってくれと
いうので、送りましたが、日本大使館はコピーは受け
付けないということで、原本を 再度書留で送りました
が結局それも届きませんでした。
最後に、DHL(国際宅急便)で送れという指示が来ました
ので、その会社を探して本社が品川にあることを知り,
8 月14日に品川へ行って送りました。しかし、招待状
にコルネリオ会のスタンプが必要であるという日本大
使館の要請で、スタンプを押して再び8月21日品川ま
で送りに行きました。DHLだと約5日間かかったようで
した。やっとVisa が下りたという報告が来たのは、開
会1週間前の9月3日でした。
あとで聞くと、日本大使館まで行くのにバスで20時間
かかったと、カザフスタンの人は笑いながら話してく
れました。ですから彼らもビザ取得のため泊まりがけ
で2回も行ってくれたようです。
モンゴルの方は、担当者が会議前にアメリカに行き、
帰国後入院して、のんびりしてやっと 3 人のビザが下
りたと9月3日に言ってきました。さらに、モンゴル
の 1 人は、奥さんの出産が迫っているのでキャンセル
したいと言って来ました。早速、ホテルの予約、食事
の予約など、すべてキャンセルを依頼しました。
この Visa 取得の過程で、私は「忍耐」を学びました。
『愛は寛容であり(英語では Love is Patient)、親切
です。また人をねたみません。愛は自慢せず、高慢に
なりません。』( Iコリント13:4) というみことばが身
にしみました。
神様は私に愛が忍耐であることを, 実体験を通して教
えて下さったのです。
イエス様は、私の罪のために、ローマ兵になぐられ、
十字架という磔の刑に処せられました。それに比べ
れば、品川まで手紙を送りに行くぐらいなんでもあ
りません。相手からの報告がなくても、参加者 1 人
が突然キャンセルになっても私のいのちを奪われる
こともありません
イエス様の痛み、苦しみに比べれば、私の苦労など
何億分の1にも相当しません。
聖書には「神は愛です」と書かれています。
自己中心の自分(心も体も)を捨てて、他人のために、
ひいては世界平和のために自分自身を捧げること、こ
れこそ、今回の東アジア軍人クリスチャン研修会の目
的だったということを実感しました。彼らが会場に現
れた時、それこそハグして良く来てくれたと、主に感
謝しました。
(3)日本への航空賃
今回、参加者の航空賃はすべて自己負担としました。
当初、東アジア会長から中央アジアとモンゴルの航空
賃も負担してくれないか、という打診がありましたが、
コルネリオ会の財政状況からお断りしました。
キルギスタンは、会議 5 日前、既に予約していた航空
便が、お金を払っていなかったためキャンセルになっ
てしまったと言ってきました。そのため、当初の航空
便の帰りが羽田発0620であり、羽田ロイヤルホテルを
予約して支払いも済ませていたので、至急キャンセル
を関兄に依頼しました。このことは、「All One in Jesus
Christ with Love」 の実現のためには、忍耐と寛容が
必要であることを教えられました。
(4)テキストの作成
テキスト作成には、最初圓林兄が原稿の編集、次に私
が修正作業で完成させました(合計114ページ)。そし
てそれを金学根牧師にお願いして印刷(韓国)を依頼
しました。しかし、ページ数が多すぎる、鮮明でない
という理由で、金先生が自ら手直しをして約80ページ
に短縮してくれました。その際、東アジア会長から依
頼された文章の 1 行「We can not prayer except by
Praying 」の except (当初抜けていた)を入れるのを
忘れていました。そのため、この1行を入れるため、
シール用紙を 100 円ショップで買ってきて、当日すぐ
貼り付けるように準備しました。たった 1 行のミスの
ため、私の妹:中野のり子を呼び出し、滝口兄と2人
で50冊分の張り付け作業をホテル会場で行ってもらっ
たのでした。
(5)経済的な面
今回 Interaction では特別会計という形をとり、コル
ネリオ会の一般会計とは別会計としました。参加費は
2泊3日で 25000 円としましたが、キルギスタン・カ
ザフスタン・モンゴル(計 6 人)は無料としました。
さらに、Instructor (Lee Kap Jin, Rick, Melissa, Mo,
Jim, MSO 2 人 計7人) も無料。 よって、合計13人
は参加費無料としました。
しかし、これは失敗だったと後悔しました。理由は予
算が足らず、宿泊参加者全員から参加費をいただく形
にして、謝礼という形で、Instructor へは差し上げる
べきだったと思ったからです。ところが、主は献金と
いう形で恵みをくださり、不足分を多くの献金によっ
て満たしてくださいました。さらに心を痛めたのは、
台湾のMo 兄が子ども(Andy 11歳)を連れてこられた
ことです。Mo 本人は Instructor で無料でしたが、子
どもはどうするかで検討し、ホテル側では小学校から
大人の料金を取るということで、子どもからも参加費
25000 円を徴収することにしました。Mo 兄はさらに
$85(10200 円)の献金をしてくれました。
今回、コルネリオ会の会員はもちろん、テモテ会の権
国防武官・愈先生から、また馬堀聖書教会の姉妹など
からも献金を賜り、ここに改めてお礼を申し上げる次
第です。
(5)横断幕の準備
前日になって、何か横断幕が必要だろうと言うことに
気が付き、ポスター用紙を買って来て、AMCF のモット
ーである「All One in Jesus Christ」 with Love を
自筆で書き、それを会場であるエデン教会に当日中野
兄に貼ってもらいました。この横断幕があるとないで
は、会場の雰囲気が聖霊に包まれる状況が変わってく
ると思いました。
(6) 空港出迎え
モンゴル2人とアメリカACCTSのJim Greshelさん
(帰国3週間後に天国へ旅立った)は中野兄が担当、カ
ザフスタン1名と台湾2名は今市兄が担当しました。
キルギスタン 1 名は英語ができないので、前日に到着
したカザフスタンの Vissarion に成田まで出迎えに行
ってもらいました。出迎えは、1時間以上経ってもGate
になかなか現れずイライラしたそうですが、なんとか
中野兄と今市兄および Vissarion は、忍耐を以て無事
に教会まで連れて来てくれました。
また韓国団 9 名は、韓国大使館の権国防武官にお願い
し、帰りの見送りもしてくれました。本当に感謝に堪
えません。
(7)名札の準備
“All One in Jesus Christ” を言葉でなく、3 日間
同じ屋根の下に暮らす神の家族として過ごすため、お
互いにNickname かFirst name で呼び合うことにした
いと思いました。そのため名札に各自のNickname を書
こうとして、アンケートを取ったところ、モンゴルや
中央アジアはすぐに返事がきたが、韓国からは 2 名し
か返事が来ませんでした。その理由を金先生に伺うと、
韓国にはそのような Nickname を呼び合う習慣がない、
ということでした。よって、名札は各国の習慣に従っ
て書き(韓国は Lee Kap Jin のように、アメリカは
Richard Ryles (Rick) )のように、Nickname はカッ
コで書きました。
(8)お土産
アジア大会では、いつも何か日本のお土産(風呂敷、
扇子、テイ-シャツなど)を贈る習慣があり、安くて記
念になるものとなると、なかなか思い浮かばず、結局、
防衛大の学生売店のマーク入りお菓子(700 円)を 30
個購入して、賞味期限を確認の上、宅配便で予めホテ
ルへ送ました。
(次回へ続く)
Interaction に参加して
コルネリオ会 会員 今市宗雄
最も感銘を受けたことは、台湾の Mo 兄による
Conversational Prayer の講義のまとめに使用されたミ
レー作「晩鐘」からの各自への印象の質問であった。
私は、躊躇なく終わりにHumbleと答え同時に「わたし
は心優しく、へりくだって(gentle and humble)いる
から、あなたがたもわたしのくびきを負って、わたし
から学びなさい。そうすればたましいに安らぎが来ま
す(マタ11:29)。」を想起した。
つぎに受けたことは、二日にわたるカザフスタンと
台湾からの兄弟を成田空港へ出迎えた時の忍耐訓練で
あった。事後の予定が切迫しているため一刻も無駄な
く送りたいと焦る気持ちと老いのセッカチとで、それ
ぞれ前後の二時間は久方の試練であった。
最後に教えられたことは、主催サイドのオーソライ
ズされた偶像概念の一致の大切さ、また計画段階にお
ける意見の集約化と実行時の分権の必要性を特に浅草
ツアーにおける外国参加者からの反応を通して改めて
痛感させられた。
2015 年Interaction に参加して
コルネリオ会 会員 関 博之
2015 年 9 月 10日(木)から12日(土)にかけての3
日間、エデン教会(東京都墨田区)で、東アジアを中
心とした7か国からの28人の軍人クリスチャンの参加
を得て Interaction を実施した。私は食事、経理、文
化ツアーの奉仕の担当であり、基本的には裏方であっ
た。感想はというと、限られた人員、予算の中で、
Interaction が終わり、参加者も全員無事帰国してくれ
て良かったという安堵感が最初に出たというのが本音
である。一方で、日本の National Report の発表も任
され、各国にコルネリオ会の現状と今後の方針につい
てのプレゼンテーションができたことが、私にとって、
今回のInteraction 最大の思い出となった。
National Report は、日本の順番が最後であったこと
を考慮して、分かりやすさと、興味を持ってもらえる
ような内容にすることに重点を置いた。おかげで、参
加者たちからの反応は上々であったという認識である。
プレゼンテーションにおいて私は、コルネリオ会は今
後の基盤づくりのために「三位一体戦略」(The Trinity
Strategy)を推し進めていくことを、各国からの参加
者に宣言した。三位一体戦略とは、会員数の増加を目
的とした「魅力化キャンペーン」(Attractiveness
Campaign)、若返りを目的とした「若返りキャンペーン」
(Freshness Campaign)、眠っているクリスチャン自衛
官をコルネリオ会の活動に参加するよう促進する「発
掘キャンペーン」(Excavation Campaign)の3本で成
り立つ戦略であり、今後のコルネリオ会の基盤を盤石
のものとしていくための戦略である。この戦略につい
ては、各国軍人クリスチャンたちの理解を得ることが
できた。その成功とコルネリオ会の今後の繁栄を彼ら
が祈ってくれたことには、大いに力づけられた。
次に日本で東アジア大会が実施されるのは、4年後の
2019年である。次回東アジア大会の時に、今よりも成
長したコルネリオ会の姿を、参加者たちに見せたい。
そのためにコルネリオ会への奉仕をこれからも継続し
ていこうという、新たな決意を抱いた。「神は、みここ
ろのままに、あなたがたのうちに働いて志を立てさせ、
事を行わせて下さるのです」(ピリピ人への手紙第2章
第13節)。これが、私にとっての今回のInteraction
での最大の成果であったと考える。
Interaction会計報告
2015Interaction Japan (軍人クリスチャンリーダー
研修会の会計報告をいたします。会計決算及び予算は
以下のようになっています。異議のある方は会宛て1
ヶ月以内に申し立ててください。
2015 AMCF EA Interaction 特別会計報告
1 収入 参加費13人×25,000 \325,000
1人× 8,000(森川兄)
\8,000
献金 Lee KapJin \20,000
Rick Melissa \40,000
Jim Greshel \25,000
ChoiYoon Soon \10,000
Yoon Young Soo \10,000
KVMCF \30,000
Mo(Taiwan) \10,200
愈先生・権武官 \50,000
圓林夫妻 \150,000
滝口兄 \3,000
繁田春代 \10,000
コルネリオ会一般会計より \200,000
合計 \891,200
2 支出 ホテル代(26人2泊) \312,000
テキスト代(50冊) \62,000
夕食代(9月10日35人分) \87,312
夕食代(9月11日31人分) \48,050
昼食代(9月11日30人分) \14,940
昼食代(9月12日30人分) \14,940
交通費(中野兄成田出迎え) \10,182
交通費(今市兄成田出迎え) \18,040
ツアー(地下鉄) \3,600
ツアー(地下鉄) \900
ツアー(乗船代) \7,840
ガイド代 \9,000
お土産代(防衛大お菓子) \21,778
国際宅急便(8/14カザフ・キルギス) \11,700
国際宅急便(8/21カザフ・キルギス) \11,700
郵便代(7/14カザフ・キルギス) \1,070
郵便代(8/3モンゴル) \990
羽田ホテル代(Vissarion Kim) \12,900
謝礼 徳梅先生 \20,000
金学根先生 \50,000
エデン教会 \50,000
Pat Ayako \10,000
お茶菓子 \7,597
見送り代(Jim 森川) ¥3,100
宅配便代(お菓子 防大―ホテル) \1,520
(残テキスト 両国-自宅) \1,088
インク代(芝兄) \1,806
NL印刷代(芝兄) \6,300
NL郵送代(芝兄) \16,072
(芝兄) \5,600
郵送書留料(8/9カザフ・キルギス) \2,700
国際電話(中野兄 モンゴル等) \2,500
小計 \827,225
2016年度への繰越 \63,975
合計 \891,200
(編集子)
愛する兄姉の尊い祈りとご支援に改めて感謝申し上げます。
良きクリスマス、年末年始をお迎えください。