ニュースレターNo.151(2019年8月)

聖霊から禁じられて(その1)
~2019 年4月コルネリオ会例会メッセージから~
横浜指路教会 牧師 藤掛順一

コルネリオ会の例会においてこのようにお話をす
ることができることを喜んでいます。この会の名称は
使徒言行録第10章の、ローマの百人隊長コルネリウ
スの話から来ていることは言うまでもないことです。
あの出来事において、神がキリストによる救いの恵み
を、異邦人にも、そして軍人にも与えて下さり、彼ら
をも教会へと招いて下さっていることが明らかにな
りました。ペトロは最初そのことを、「汚れたものを
食べる」ことであるかのように捉えており、そんなこ
とはとんでもない、決してできない、と思っていまし
た。しかし天使のお告げに従って歩むことの中で、神
が、どんな人をも清くないとか、汚れているなどと言
ってはならないと示しておられることを悟ることが
できました。聖霊のお働きによって起ったこの出来事
によって、異邦人への伝道が大きく前進したのです。
それによって、キリストの福音が新たな人々へと伝え
られていきました。それは別の角度から言えば、聖霊
のお働きによって、キリストの福音を語る新しい言葉
が与えられたということです。新しい言葉が与えられ
たことによって、新しい人々に福音が伝えられていっ
たのです。あのペンテコステの出来事(使徒言行録第
2章)においても、使徒たちに聖霊が降ったことによ
って、彼らは主イエス・キリストによる神の救いのみ
業を語る新しい言葉を与えられ、それによって教会が
誕生しました。教会の歩みはそういう出来事の連続で
す。聖霊が特別に働いて下さる時に、教会はキリスト
の福音を語る言葉を新たに与えられ、新たな人々に福
音を告げ知らせていくことができたのです。それは、
既にキリストを信じて教会に加えられている者たち
が、聖霊のお働きによって変えられ、新しくされたと
いうことでもあります。新しい言葉を語るようになる
とは、人間全体が新しくされることです。新しい出来
事が起り、新しい出会いが与えられる中で、キリスト
の福音が新しい響きをもって、それまでの自分たちを
打ち砕き、新たに生かすものとして聞こえて来る、聖
霊が降ることによってそういうことが私たちに起る
のです。
そのように、聖霊は私たちに、常に新たにみ言葉を
語らせ、伝道を前進させて下さいます。ところが使徒
言行録16章6節には「彼らはアジア州で御言葉を語
ることを聖霊から禁じられた」とあります。聖霊が、
御言葉を語ることを禁じた、ということが起ったので
す。この部分は、パウロの伝道活動を語っている所で
す。パウロは今第二回伝道旅行の途上にあります。1
5章36節に第二回伝道旅行の始まりが語られてい
ます。第一回と同じように、パウロとバルナバはアン
ティオキア教会から伝道旅行に出発しようとしまし
た。しかしあることでパウロとバルナバの間に仲違い
が起り、バルナバはキプロス島へ向かい、パウロはシ
ラスと共に出発し、シリア州からキリキア州へと、つ
まり第一回伝道旅行と同じように小アジア(現在のト
ルコ)へと伝道の旅をしていったのです。そしてデル
ベ、リストラ、イコニオンで伝道し、リストラではテ
モテという若者を見出し、彼を伴ってさらに伝道を押
し進めようとしていました。5節には「こうして、教
会は信仰を強められ、日ごとに人数が増えていった」
とありますから、彼らの伝道は豊かな実りを与えられ、
順風満帆に見えました。パウロたちはますます伝道へ
の熱意を強められていたでしょう。彼らが次の伝道地
として目標を定めていたのは、「アジア州」です。そ
れは小アジアの西部であり、その中心都市はエフェソ
です。アジア州で伝道するとは、具体的にはエフェソ
で、ということだと思われます。中心都市エフェソで
伝道し、教会を築くことによって、アジア州全体への
伝道の橋頭堡を築くことができると考えたのです。
ところが、彼らはアジア州でみ言葉を語ること、伝
道することを、聖霊によって禁じられました。「聖霊
から禁じられた」というのが具体的にどのようなこと
だったのかは分かりません。しかし何があったにせよ、
彼らに信仰を与え、伝道へと遣わし、これまでその都
度語るべき新しいみ言葉を与えて下さった聖霊が、こ
のたびの彼らの伝道の計画に対しては否をお示しに
なったのです。彼らはエフェソでの伝道を聖霊によっ
て禁じられたのです。それで彼らは、「フリギア・ガ
ラテヤ地方を通って行った」とあります。これも地図
によれば、エフェソに向けて西に進むのをやめて北の
方へと進路を変えたということです。そして「ビティ
ニア州に入ろうとした」、小アジア北部の黒海沿岸地
方に向かおうとしたのです。ところが「イエスの霊が
それを許さなかった」とあります。「イエスの霊」と
「聖霊」は同じです。神の霊が再び彼らの計画に否を
つきつけたのです。彼らは二度までも、神によって伝
道の計画を妨げられ、計画の変更を余儀なくされたの
です。そのために仕方なくまた西へと進路を変え、着
いたのがエーゲ海沿岸のトロアスでした。トロアスに
着いた夜、パウロは幻を見ました。一人のマケドニア
人が「マケドニア州に渡って来て、わたしたちを助け
てください」と願ったのです。マケドニアはエーゲ海
の対岸、ギリシアの北部です。この幻によってパウロ
たちは、マケドニアに渡って伝道することを主が自分
たちに求めておられるのだと知り、直ちに海を渡って
行きました。このようにして、パウロはヨーロッパに
足を踏み入れたのです。このことは、第10章でペト
ロが幻を見たことによって、ヤッファからカイサリア
にコルネリウスを訪ねた話と共通するところがあり
ます。ペトロもパウロも、幻によって自分の思いや計
画とは違った道を示され、それに従うことによって、
人間の思いを超えて大きい神の救いのみ心を示され
ていったのです。
(次回に続く)

2019年度総会報告
コルネリオ会 圓林 栄喜

6 月8日(土)、2019 年度コルネリオ会総会を横浜オン
ヌリキリスト教会で実施し、2018 年度の活動報告・会計
報告と2019年度の活動計画・予算計画及び役員人事の審
議を行いました。
2019 年度の活動計画、役員人事、会計決算及び予算
は次のようになっています。異議のある方は会長(石
川信隆)宛て1ヶ月以内に申し立ててください。
1 2019年度コルネリオ会活動計画
1 方 針
① 2019年EA Conference(8月29日-31日、日本)
の開催を聖霊の力によって行い、東アジアの軍人
クリスチャンとの友好関係と親善に努め、祝福と
恵みを受ける。
② 毎月1回の例会を通して、聖書の学びおよび聖
徒の交わりを行い、お互いに軍人クリスチャンと
して励まし合う。
③ ニュースレターの発行・ホームページの整備・
インターネットの活用を通じて、コルネリオ会の
存在を広く知らしめ、会員の獲得に努める。
④ いつも聖霊様の力によって快く新会者を歓迎する。
2 具体的活動
(1)例会
ア 例会は、原則として毎月第2土曜日に開催する。
イ 学び会は会員の霊的成長につながる集会とな
るようなプログラムとする。
また聖書の学びに加え、祈り会によって現役
会員の使命が達成されるように、コルネリオ会
の魅力化を図る。
ウ 新来訪者を歓迎し、共に学び交わる環境を醸
成していく。
(2)広 報
ア 会員の証しや学び会での恵み等、ニュースレ
ターの記事をさらに会員の霊的成長につなげる
内容に改善し、会員の会活動への参画意欲を醸
成して行く。
イ 中央からの情報発信だけでなく、地方でのコ
ルネリオ会活動(沖縄支部・関西支部・東北支
部)の情報提供にも心がける。
(3)宣 教
ア ホームページにコルネリオ会の例会・総会の
議事録を載せる。また各国AMCF等のホーム
ページの日本語での紹介等を実施して会員等が
活用しやすいホームページ作りに着意する。
イ 韓国軍人クリスチャンおよび防大生との交わ
りを継続し、信仰を深め励まし合う。
ウ 宣教団体との協力を継続し、会員の霊的成長
につながる情報を提供していく。
(4)国外活動への参加と支援
ア AMCF(世界軍人キリスト者の会)及びACCTS
(AMCFの教育支援機関)およびMSO(韓国の宣教
支援団体)との連絡・調整を維持し、相互の意思
疎通を図る。
イ 2019AMCF EA Conference(8月29日-31日,横浜)
の開催を主の恵みと受け止めて喜んで行う。
エ 2016 年10月に就任した東アジア会長 Andrew
Tzeng(台湾)に協力・支援する。
(5)会 計
ア 活動の運営資金が備えられるよう、ニュース
レター・ホームぺージ等を通じて祈り求めると
ともに、支援者の獲得に努める。
イ 予算の効率的な使用に心がける。

2 役員人事

役 職 2019度
会 長 石川信隆
副会長 今市宗雄、中野久永
総 務 森川拓弥、関博之、圓林栄喜
尾崎伸作、加瀬典文・真弓
渉 外 中野久永、薮内隆志
広 報
圓林栄喜、芝 祐治、
中岡一秀(地域教会協力)、
宮田皓旦(地域教会協力)、
荻原洋聡(ニュースレター発送)
海野幹郎(国内広報)、
中村誠一(沖縄支部)、
常盤一崇(関西支部)
会 計 長濱貴志
監 査 中岡一秀
教職顧問 金学根、井草晋一、徳梅陽介
名誉会長 矢田部稔
3 2018年度決算
(2018.4.1~2019.3.31)
1 収入 献金一般 \392,200
クリスマス献金 \5,000
利息 \0
2019アジア大会 \470,000
前年度繰越金 \843,076
合計 \1,710,276
2 支出 講師・謝礼費 \50,000
ニュースレター作成・発送費 \59,828
新聞雑誌広告費 \25,920
集会費・例会会議費 \0
慶弔費 \0
接待交際費 \38,836
旅費・交通費 \22,500
事務通信費(はがき・切手等)

\2,607
雑費(振り込み手数料) \6,230
献金(国内教会・海外へ) \13,000
00 Interaction Koreaへの参加補助 \2,000
アジア大会準備 \600,000
小計 \820,921
2016年度への繰越 \889,355
合計 \1,710,276

4 2019年度予算
(2019.4.1~2020.3.31)
1 収入 献金一般 \400,000
クリスマス献金 \5,000
利息 \10
前年度繰り越し \889,355
合計 \1,294,365
2 支出 講師等への謝礼・支援費 \50,000
ニュースレター作成・発送費 \45,000
新聞雑誌広告費 \20,000
集会/例会費 \15,000
慶弔費 \20,000
接待交際費 \20,000
旅費・交通費 \20,000
事務通信費 \5,500
雑費(振り込み手数料) \9,200
献金(韓国・モンゴルへ) \20,000
2019アジア大会準備 \500,000
次年度への繰越 \569,665
合計 \1,294,365

3 2019アジア大会準備
2018年度、2019年度の同準備金 \1100,000

4 次年度繰越金 \569,665

献金感謝(2019.4.1-2019.7.31)
皆様の献金を心から感謝します。(一般・大会献金含む)
大沼薫、中岡一秀、島田貫司、海野幹郎、尾崎伸作
石川信隆、今市宗雄、中村純誠、常盤一崇
圓林栄喜・さゆり、森田豊、山本浩、山下和雄、
玉井佐源太、黒田正子、中村誠一、荻原洋聡、廣田具之、
在原繁、石井克直

2019アジア大会迫る

2019年アジア大会が近づいてまいりました。
アジア諸国の軍人クリスチャンの方々との信仰に関
わる交流がもてることは、信仰上の非常におおきな励
ましであり、イエスキリストにあって一つとなること
を体験できる貴重な機会です。この大会プログラムを
改めて紹介するとともに、講師の先生方も紹介したい
と思います。是非大会成功のためにお祈りください。

1 テーマ
「平安があなた方にあるように」(ヨハネ20:19)
2 開催期間
2019年8月29日(木)~31日(土)
3 開催場所(横浜)
(1) 開催教会
ア 横浜指路教会
〒231-0015 神奈川県横浜市中区尾上町6-85
℡ 045-681-3804
イ 横浜オンヌリ教会
〒231-0012 神奈川県横浜市中区相生町3-63
ヤオマサビル4F
℡ 045-641-6468
(2) 宿泊ホテル
桜木町ワシントンホテル
〒231-0062 神奈川県中区桜木町1丁目101-1
℡ 045-683-3111
4 大会プログラム
8月29日(木)
1400 大会受付
1600-1710 開会礼拝(横浜指路教会)
徳梅陽介牧師説教、世界会長挨拶、
石川会長歓迎挨拶
1730-1830 歓迎夕食会
1900-2030 MEAJ宣教会(横浜指路教会)
藤井秀一牧師証、山北宣久牧師説教

8月30日(金)
0630-0730 朝食
0830-0920 木島正敏牧師証(横浜オンヌリ教会)
0930-1030 各国報告(I)
韓国・台湾・モンゴル
1040-1140 西岡力教授 聖書講演
1200-1700 観光(AGp:横浜湾内クルーズ、
BGp:ランドマークタワー・ショッピング)
1700-1815 夕食会(中華街)
1930-2100 MEAJ宣教会(横浜指路教会)
尾崎伸作証、
2130 理事会
8月31日(土)
0630-0730 朝食
0830-0920 井草晋一牧師証(横浜オンヌリ教会)
0930-1030 各国報告(Ⅱ)
キリギススタン・カザフスタン
タジキスタン・日本
1040-1140 派遣礼拝
朝岡勝牧師説教
1140-1200 閉会式
東アジア会長挨拶
1230-1330 送別昼食会、今市副会長送別挨拶
1400 解散

5 講師・証者紹介

徳梅陽介1958年北海道生まれ。
琉球大学法文学部卒、東京キリスト神学校卒業
防大聖書研究会で15年奉仕
現在、日本同盟基督教団 馬堀聖書教会牧師(横
須賀).

藤井秀一1966年 東京都生まれ 元陸上自衛官
東京バプテスト神学校卒、常盤台キリスト教
会、坂田のぞみキリスト教会牧師
現在、花小金井キリスト教会牧師

山北宣久 1941年東京都生まれ。立教大学、
東京神学大学大学院卒業,
前キリスト教連合会理事長,前日本基督教団
総会議長、前青山学院院長、前日本宗教連盟
委員長、理事長歴任、
現在、日本キリスト教団出版局理事長

木島正敏 1950年宮崎県生まれ 元航空自衛官
防衛大学校、バイブルカレッジ・オブ・ウェ
ールズ卒業。元モンゴル宣教師
現在、日本福音キリスト教会連合・本郷台キ
リスト教会アドバイザー牧師

西岡力 1956年東京生まれ。国際基督教大学、
筑波大学大学院卒業、前東京基督教大学教授
北朝鮮に拉致された日本人を救出するため
の全国協議会会長
現在 公益財団法人モラロジー研究所歴史
研究室室長・教授、麗澤大学客員教授

尾崎伸作 1969年大阪府生まれ。元海上自衛官
防衛大学校卒業
元北米オハイオ州ビジネスダイニングサービス
マネジャー、現在、ITサービス企業会社員
ベテル・バプテスト教会教会員(さいたま市)

藤掛順一 1956年神奈川県生まれ。
東京大学、東京神学大学卒業
元富山鹿島町教会牧師
現在、横浜指路教会牧師

井草晋一 1951年群馬県生まれ。
福音聖書神学校卒業
元 能勢川キリスト教会 牧師 (日本メノナイト
ブレザレン教団)、現在、武庫川キリスト教会 協
力牧師、コルネリオ会教職顧問(関西地区)

朝岡勝 1968年茨城県生まれ。
東京基督教短期大学、神戸改革派神学校卒業
元日本同盟基督教団副理事長
現在、徳丸町キリスト教会牧師
参加申し込み:石川信隆 (8月15日まで)
E-mail: cgishikawa@m4.dion.ne.jp

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