ニュースレターNo.57

News Letter No.57 1991年6月
漢字の不思議
 近年中国でのクリスチャンの増加数は大変なもののようである。国から認められた教会だけでなく潜在的な家の教会も合せると信者の数は三千万人とも四千万人とも言われている。宗教を阿片と称して迫害してきた国にどうしてこのような現象が起ったのであろう。
 現在漢字と言われている中国の文字の生い立ちにそのなぞがあるような気がする。
 一冊の本がアメリカで出版された、The Discovery of Genesisという本で、これによると象意文字である中国の漢字が一つ一つ創世記の物語りの内容から造り出されているという。筆者はある宣教師からこれを翻訳するように頼まれた。始めのうちは文字の構成が、うまく創世記の物語りにこぢつけられたものだと感心したが、段々頁が進むにつれてこれはこぢつけや作意によるなどとてもあり得ないと思うようになった。そしてその両者があまりにも符合するのに驚ろきを感ずるようになった。例へば要という字であるが、これを分解すると西と女となる。西の字は始めを示す「一」と人の古い形「儿」とエデンの園のかこいを示す「囗」との複合で、創世記によれば全能なる神は六日間で創造のわざをなし、六日目に神のかたちに人を造られ、エデンの園ですべての生き物を管理させられた。しかし夕ぐれになって西の方に日が沈もうとする時、人はさびしそうに見えた。神はこれを見て、人が一人でいるのは良くないと言われて助け手として女の人が必要な事を見られたというのである。要の字はこの事を示しているわけである。そして簡単な字から複雑なものまで次々と出て来る文字がいづれも創世記の物語りとつながっている事を知っては、その不思議さに唖然、としてしまった。
 中国文字の発生は旧約聖書の創設よりも更に古いと思われるが、それ以前の両者の関係はまだよくわかっていないにしても、中国の歴史を通しての聖書的な文化の影響は隠然たるものがあったであろう。上帝と言われる全能者を信じ、それに続いて福音を受入れればクリスチャンになることが出来る。聖書全文がなくともわづかの宣教によって救い主キリストにつながることが出来るのではなかろうか。
 我国に於ては漢字は音標文字として取り入れられたが、それと共に儒教・仏教・道教等の思想が導入された。それが東洋倫理として日本人の文化教養の重要な部分をしめている。戦前の教育でこ
れらの知識をつめ込まれた思い出のある人達も多いことであろう。
 これらは中国三千年の歴史を通して書かれているので、その内容は聖書と較べると異なる部分があるが偶像の部分をのぞいてこの世の倫理を中心として見ると似ている部分も多い。その共通の点を取上げてきたら旧約聖書の東洋版とも言えるものが現出するのではなかろうか。
 全能なる神はアブラハムの子孫イスラエルに旧約聖書を与えられたが、はるか遠くに住む異邦人である東洋人をも無為に放っておいたわけではないということであろう。
 創世記に根ざした内容の中国文字を国語とし、その後の東洋倫理を律法として育てられたわが日本民族に今必要な事は、これらの事を古典研究を通して自覚する事であり、それに続く新約聖書を、そしてイエスキリストを受入れる事ではなかろうか。隣国中国に於ては既にそれが急速に行なわれているのが現状である。
 近頃のNHKのアンケート調査によれば、若しあなたが何か宗教を持つとしたら何が一番好ましいか、という問に対して35%がキリスト教を持ちたいと答えているという事である。この人達は創世記から出た漢字を通して東洋倫理によって育ったのである。この人達に対して多神教的な誤った考え方の代りに全能なる神と、そして福音とを宣べ伝える事が必要であろう。
 あなたがもし国民の1%にあたるクリスチャンの一人であるならば、あなたの回りには35人のキリスト教に関心を持つ人がいる事に思いを致さなければならない。

 

   1989年度修養会
 日時 1.6.10(土)、11(日)
 場所 横須賀市走水、走水荘
 目的 信仰と交りを深める。
 日程
曜日時間場所内容担当
1013.00防 大食事、見学案内(石川 )
土15.00~17.30会 場開会行事司会(中野)
聖書研究  (今井)
17.30~18.00総  会司会(矢田部)
1830~19.30食 堂食  事
19.30~20.30会 場話し合い 発題(檜原)司会(中野)
110730~0800食 堂食  事
日08.00~09.00会 場祈祷会司会(中野)奨励(小山田)
0930~10.20移  動 案内(石川)
10.30~12.00馬堀聖書教会聖日礼拝
12.00~13.00馬堀聖書教会食事と交り
13.00解  散
 コルネリオ会89年度修養会は、6月10日13:00時に防衛大学校学生集会所に集合する事から始まった。集会所軽食堂で昼食をすませ、加瀬典文学生の案内で、学生舎、体育館等校内を見学の後校外の走水荘まで、車に分乗して送ってもらった。走水荘は浦賀水道を眼下に見下ろせる場所で東京湾出入の船が次々と眼前を通る。晴天ならば対岸の京浜工業地帯がはっきり見えるのだが、今日は曇天で海上には小波がただよい独特の底深さを感じさせた。海の色はその日その日の天候によって左右されるので何度見てもその時によって微妙に印象が異なるのは不思議な程である。岸から少し離れた小島で二・三人の人影が見えるのは多分魚釣りをしているのであろう。修養会はこの自然にかこまれた静寂の中で始められた。久し振りにお会いする人、始めてお会いする人もあるので自己紹介から始められた。馬堀聖書教会牧師の徳梅先生もおいでになり、色々話している間に思わぬ所に共通の出合いがあったり、信仰上のつながりがあったり、出身地にしても共通の点があったりで世間のせまさを感ずる思いであった。聖書研究、総会に続いて話合いではかなり自由な発言があり、日頃思っていた事や疑問だった点等について話合うことが出来た。これは非常に有益だったように思われた。
 第2日目は朝食準備の関係で祈祷会は食後になったが、小山田兄の奨励に続いて熱心な祈りがささげられた。それより定期バスで移動、馬堀海岸から徒歩数分の所にある馬堀聖書教会の礼拝に出席した。礼拝は石川信隆兄司会で説教は徳梅陽介牧師により「主はぶどうの木」という題であった。礼拝後の愛餐会にはコルネリオ会全員参加して交りの時を持った事は幸であった。この教会は5年前に献堂きれたがその献堂についてのあかしは圧巻であった。

 

  参加者

 

 徳梅陽介師、石川信隆、石川恵子、今井健次、今井倫子、 小山田光成、円林英喜、加瀬典文、武田妙子、中野正治、 桧原久二夫、宮岡修二、矢田部稔、矢田部和子、の諸兄姉

 

 1. 下桑谷宣教師支援献金について決定

 

 2. 今年度役員はつきのように選定された。
 会長 今井健次 会計 石川信隆 副会長 矢田部稔
 渉外 小山田光成
 総 務 中野正治 弘報 今井健次(兼)

 

   コルネリオ会集会報告
1. 1月定期集会
 日時 1.1.14(土)14:00~16:00
 場所 東京新宿 長橋和彦兄宅

 

 実施事項
  1. 奨励 下桑谷浩兄
     「ヨシュア記5章」より
  2. 話し合い
   出席者
   矢田部稔、石川信隆、武内哲史、中野正治、 下桑谷浩、今井健次、長橋晴子の諸兄姉

 

2. 2月定期集会
 日時 1.2.18(土)14:00~16:30
 場所 東京新宿 長橋和彦兄宅

 

 実施事項
  1. 聖書研究
    「ヨシュア記6章」について各人の発言および話合い
  2. 春期修養会(6/10.11)について打合せ。

 

 出席者
  矢田部稔、石川信隆、桧原久二夫、長橋晴子、  今井健次の諸兄姉

 

 3. 3月定期集会

 

  日時 1.3.18(土) 14:00~16:30
  場所 東京新宿-長橋和彦兄宅

 

 実施事項
  1. 奨励 中野正治兄
    「ヨシュア記7章」について
  2. 話し合い
 出席者
  矢田部稔、中野正治、武内哲史、長橋晴子、  今井健次の諸兄姉

 

4. 4月定期集会
 日時 1.4.15(土)14:00~16:00
 場所 東京新宿 長橋和彦兄宅
 実施事項
  1. 奨励 矢田部稔兄
    「ヨシュア記8章」について
  2. 話し合い
  出席者
  矢田部稔、石川信隆、中野正治、滝口厳太郎、長橋晴子、今井健次の諸兄姉
5.  5月定期集会
 日時 1.5.13(土)15:00~17:00
 場所 東京新宿 長橋和彦兄宅

 

 実施事項
  1. 奨励 滝口厳太郎兄
    「ヨシュア記9章」について
  2. 渡米報告
    石川信隆兄は渡米、シャトルの第1長老教会に於て
    Piercee氏に合い、防大に於ける聖書研究会筈について話合った。
  3. 話合い
 出席者
  矢田部稔、石川信隆、滝口厳太郎、中野正治、  武内哲史、桧原久二夫、今井健次・夫人、
  長橋晴子の諸兄姉
   定期集会の話し合いから
○ ユダヤ教によって救われるのではないが異邦人もイスラエル
 化する事によって救われる道はあったのではないか。

 

○ 旧約時代の人でも律法によって救われたわけではない。コス
 モポリタン的な考え方はいけない。

 

○ 反国家的、反体制的な行動を信仰のレベルとする考え方もある。

 

○ 自衛隊、警察に対して弾圧の対象と考えた時代もあったが、

 

 小児虐殺事件の頃から警察そのものを否定出来なくなってきた。

 

○ 軍隊や戦争を批判する事によって自分が清められると思っている向きがある。

 

○ 言論は自由のように見えるが、あるグループに属すると、そ

 

 このフィルターを通した意見しか通らない事がある。一つの型の中に入らないものは発言出来ない。建て前が強すぎて本心はひそひそ話でしか話せないという例がある。

 

○ 偶像問題について、ある教会役員の信徒がヨーロッパのおみ

 

 やげにマリヤの木像を牧師に贈った。それが元でその信徒が教会を離れる事になった例がある。その信徒は話をしても非常にしっかりした信仰の持主のように見えるのだが、これはどこに問題があるのだろう。

 

 硬いのが良いか、やわらかいのが良いか神は大いなる方だからどちらもわかってもらえるのではないか、その中に一本すじが通っていなくてはならないので、十字架に結びつく者が十字架を見失なうようになってはいけない。
 聖書はマクロ的な記述が多いので、それをいくらミクロ的に研究しても仲々聖書と一致しない。結局マクロ的な真理を認めざるを得ないのではないだろうか。
 フィリピンMartillano兄来訪フィリピンOCU会長のR.Adm.Martillano夫妻が横浜博覧会の関係で来日した。親善のため4月20日、今井会長が横浜を訪問した。
 フィリピンOCUでは1991年にAMCFのPacific Conferenceを計画しているので、そのために祈ること依頼された。会員諸兄これをおぼえてお祈り頂き度い。

 

 下桑谷浩宣教師を ブラジルに送る壮行会

 

 既報のとおりコルネリオ会員下桑谷浩兄はこの宣教師としてブラジルに渡られることになり、4月5日成田空港を出発された。ブラジル・サンパウロ州、アリアンサにある超派アリアンサ福音教会の牧師として着任されるになっている。師は陸上自衛官として医療関係に従事し、二十数年勤務ののち自衛隊中央病院を後に一昨年停年退職された。その間聖契神学校の夜間部に於て神学伝道の勉強をし献身して東京キリスト伝道館の副牧師をしておられたが、今国みを得て渡伯される事になった。コルネリオ会にあっても勤務地が東京であった関係もあり、会にも専心奉仕して下さった。特に1986年8月東兄で行なわれたAMCF東アジア大会には経理を担当されて大会成功の原動力として活環された事は記憶に新らしい。師の穣局性をもってブラジル伝道の推進に当られるならばその成果は見るべきものがあると思われる。師を送る壮行会は去2月4日(土)15:00から東京グランドヒル市ケ谷で行なわれた。会長の壮行の言葉に続いて各人から永かった交りの思い出が語られた。会の運営その他お互に苦しみ合った仲だけに感慨もひとしおのものがあった。参加者はつきのとおりであった。 下桑谷浩・夫人、矢田都稔・夫人、足立順二郎、石川信隆、滝口厳太郎・夫人、滝原博・夫人、中野正治、武内哲夫、

 

 宮岡修二、今井健次・夫人の諸兄姉

 

  下桑谷宣教師支援献金について

 

 下条谷宣教師のブラジルに於ける活動を支援するため、6月10日のコルネリオ会総会で支援献金の口座を設けることになった。チャプレン制度のない自衛隊に於て外地の宣教のため献身奉仕される事はコルネリオ会としても大いに賛同する所であり、会の国際性から見ても大変望ましい事である。ブラジルの地に支部が出来たようなものであり、師もその点を心にして赴任しておられるので、師の宣教活動の発展を祈ると共に、特にここ両三年の間が困難な時ということであるので、その支援のため会員会友一同に広く賛同頂き度く特別献金をお願いしたい。
 献金目標は年間10万円とする。

 

  l989年度AMCF東アジア大会

 

 前号でお知らせした今年10月12日~15日の間、韓国ソウル郊外で行われる1989年度AMCF東アジア大会にコルネリオ会から現在11名の申込みがあるが、まだ余裕があるので参加希望の方は事務局までお知らせ下さい。申込は7月10日までで締切ります。
   コルネリオ会事務局(JOCU)

 

 

 

   東京都東村山市富士見町2-12-34
     TEL 0423-93-6902
     郵便振替 東京 3-87577

 

      (発行責任者 今井健次)