ニュースレターNo.66
News Letter No.66 1992.6
新しい平和
『神はこのように人をご自分のかたちに創造された。』と聖書にある。(創1:27)神ご自身の形に造られた人が、今やその向かう所は自分の事に終始して神か本来求めておられる大義を忘れているとすれば、その本末転倒を思わなければならない。人智の先端である核の力を闘争の武器として使う事の不合理であることについては気が付き、核兵器は拡散防止の方向にある。しかし世界を見回しても武力闘争による流血の紛争は絶えるとも思われない。このようなことで良いのであろうか。 神は新しく生まれなければ神の国を見ることは出来ないと言っておられる(ヨハネ3.3)そこでこの世の常識によっては理想的な解決は望むことか出来ない。しかしたとえ世の道理に合わなくても神の国に通ずるような方策をとれば、それによって平和を勝ち取る事が出来るのではなかろうか。
先の大戦で日本が敗戦に終わった時、当時の中華民国の蒋介石総統の取った終戦処理方策は画期的なものであった。日本軍の降伏に際し蒋介石総統は停戦と同時に前線に指令を発し、武装解除の際にも報復その他一切の強圧行為を厳禁じてその撤兵帰国を助けた。これによって中国戦線に広く展開していた日本兵は殆ど事故もなく引き上げる事が出来た。
一国の指導者が全軍に亘ってこのような徹底した指令をした例は見られない。これは蒋介石総統のクリスチャンとしての信念から出たものであろうが、社会通念を超越した施策即ち『敵を愛する』(マタイ5:44)という聖書のみ言葉をそのまま守ったので、通常では実行不可能に見える聖書の真理が実行され、しかも大成功を収めた例ということが出来よう。この事は当時日本国民に大きな利益と感銘を与えたばかりでなく、中国に取っても混乱無く政策が実施されたので、戦後処理に正しく輝かしい先鞭をつけたと言えよう。
その影響もあってか戦後日本国民によって採用された現代の日本国憲法にあっては、従来の国際的な常識を超えた平和条文を含んでいる。
即ち国際紛争解決の手段としての武力を持たない事であり、それは平和を愛する諸国民の公正と信儀に信頼するとある。即ち現代の世界の常識を越えて新しく生まれ変わる事を意味している。この事実はその後時が立つにつれて忘れられようとしているが、我々は今こそこれを世界に向かって述べ伝える必要がある。
現在二大強国均衡の時代を終わって世界は国連という一つの機関によって国際関係は進められているが、未だに武力による紛争は無くならない。
国の政治を考えた場合に近代国家では三権分立が通常である。世界の秩序維持のためにも、これに準じた考え方をしたらどうであろうか。
最近世界の紛争解決に当たっては行政部門よりも司法検察の部門に重点が掛かっているような状況である。しかし処罰するよりも利害を含めて話し合いを進める事が重要である。また戦争をするための必需品は兵器であるから、この兵器を正しく管理すれば戦争は止む理屈である。従って戦争を防止する為には世界の武器の生産を管理しなければならない。そのためには大量の武器の生産輸出を放置してはならない。世界の国々の軍需品の生産を民需品に切り換える必要がある。近ごろ軍事大国の一つ旧ソ連の国々が経済の立て直しの為に軍事生産を減らす事になったが、これは他の大国にとっても軍縮するのに良い機会ではないかと思われる。大量武器の生産を止める事によって大きな経済変動が予想されるとしたら、それに対しては主要国が集まる経済サミットを通し、また専門機関を作って調整をすることが必要である。経済問題においても各国の利害は反する場合かあるので、その調整には色々問題はあろうが、他国の立場になって互いに譲歩することが必要である。問題が決裂して戦争になる時の被害を思えば、互いにかなりの妥協が出来るのではなかろうか。そしてこの時の主導者として一番適しているのは平和憲法を持っている日本ではなかろうか。今こそ我国は平和憲法を土台として各国の利害と公平の為に真心をもって協力援助すべきであろう。世界で最重要な経済問題を論ずるサミットに於いて適切な調整が出来るような偉大な政治家が我国から輩出しないものだろうか。 (今井健次記)
元自衛官からのお便り
片桐恒格(元3海尉) 1992年6月1日
聖名を讃美します。
お手紙有難うございました。コルネリオ会という名前は聞くのですが、何処に連絡をとればいいのか、実態がつかめず困っていました。いろいろ尋ねましたが、判りませんでした。
私は、もともと日本キリスト教団に所属する信徒でしたが、その体制、思想に考えが合わず、単立で開拓伝道を始めることにしました。自衛官であったことを否定的に扱われることに我慢が出来ませんし、日本人であることを、日本の伝統、文化を否定するようなことが、信仰の証だとも思いません。福音に根差した伝道をしたいと思っています。人間が人間に過ぎないということを、福音は決して否定してはいないと考えます。というより、人間が人間であるところに真に福音の意味があるのだと考えます。
まだまだ、準備不足の面もありますが、自衛隊の基地のあるこの町で、伝道活動を続けていきたいと思いますので、よろしくご指導賜りますようお願いいたします。 栄光在主
追伸
キリスト教年鑑に、コルネリオ会の名前を載せて下さい。海上自衛隊のクリスチャンに尋ねても、よく判らないようですので、お願いします。 (同封の教会紹介より)
命と心の家 大和福音教会
日曜礼拝、午前11時、教会学校(中高生) 午前9時半より。
その他にもいろいろあります。
自衛官の皆さん!集まりましょう。教会へ!
私はいかなる国の軍人であれ、国家、国民に対して忠誠を誓う軍人の悪口を言われることを好まない。私は許されるなら、従軍牧師になりたかった。戦を共にし、死を覚悟する者、死にゆく者の為に、神に祈りたい。
(元自衛官 31期斡校) 〒242 大和市中央3-2-2 TEL 0462-64-9272
牧師 片桐恒格 (厚木高校、青学大物理、東京神学大学卒 35才)
コルネリオ会修養会
コルネリオ会平成4年度修養会はつぎのように開催された。
日時 平成4年6月13日(土)14.30~6月14 日(日)13.00
場所 三鷹市下運雀 TEAMセンター
日程
日 時間 内 容 担当者
14.30 集 合 受付(滝原)
15.00-17.30 話し合い 司会(矢田部) 発題 今市宗雄
13 あかし 中野久永
(土) 17.30-18.00 総 会 司会 矢田部稔
19.00-19.30 食 事
20.00-22.00 グループ 司会 矢田部稔
聖書研究
07.00-08.00 祈榛会 司会(小山田)
奨励 円林栄喜
あかし柳沢二郎
14 08.00-09.00 食 事
(日) 09.30-1030 聖日礼拝 司会(石川)
メッセージ 今井健次
10.30-12.00 散策(食事) 案内(滝原)
12.00-13.00 お別れ集会
TEAMセンターには8個の個室に十数人の宿泊が可能であり、集会室、食堂等も完備しているので、集会、研究会、礼拝等、快的な修養会を持つことが出来た。
参加者
今市宗雄、同夫人、円林栄喜、柳沢二郎、中野久永、小山田光成、石川信隆、滝原博、同夫人、今井健次、同夫人、矢田部稔の諸兄姉
◎総会決議事項
1.役員人事
今井健次会長は後進に道をゆづるため、次年度会長を辞退、名誉会長に推薦された。
新人事はつぎのとおり。
名誉会長 今井健次
会 長 矢田部稔
副会長 石川信隆
書 記 小山田光成
会 計 石川信隆(兼任)
渉 外 今市宗雄
広 報 今井健次(兼任)
2.AMCFアジア大会(台湾)への参加
3.下桑谷宣教師への援助
◎グループ聖書研究
コルネリオ会修養会で行われるグループ聖書研究は元 TEAM のPape宣教師の発案になるもので、コルネリオ会初期の頃から行われてきた。資料が作られていて、それには色々の信仰のテーマについて、それぞれ8箇所ぐらいの引用聖句(10乃至20節)が新旧約聖書の中から選ばれている。それらの聖句を読んで幾つかの設問(約10種)に答えるもので、今回のテーマは「祈り」であったが、全員(11人)を二組に分け、各組リーダーが取まとめる。設問の偶数番奇数番を各組が受持って解答する。
聖句は今回は両組共列王記、ネヘミヤ記、ヨナ書、使徒行伝と四箇所を取上げたので、各人一箇所づつ担当となり、終りに全員集まって交互に発表したが、同じ個所、同じ設問についても担当する人によって色々の違いがあるので大変興味があり、夜の更けるのも忘れて有意義な交りの時を持つことが出来た。
1992年AMCFアジア大会
1992年AMCFアジア大会がつぎのように行われます。参加を希望される方は申出て下さい。
日時 1992.11.16(月)~11.20(金)
場所 中華民国 台湾 台北市 会費 120米ドル(宿泊、食事、国内輸送費含む)
なお、大会前後に宿泊したい人にはホテルに特別料金で泊ることが出来る。
1992.7.31 までに申込書提出のこと。
* 解説
AMCFの国際大会は世界の軍人との武器を持たない裸のつき合いなので国際感覚修得のためにも良い機会である。会話は英語が主だが、お互いよく話せないのだが、かたことでも結構意志は通ずるので良い思い出となる。台湾は割合近いので、特にこの時期は航空券も安いので有利である。休暇願は早く出した方が良いが、上司は公人としては兎も角私人としては従来キリスト教に好意を持つ人が多かった。
会員からの短信
中野正治兄
すっかりご無沙汰いたしております。新潟に赴任して10ヶ月近くなりました。新潟のよさを満喫しています。17回目の赴任となって、私の行動様式は行った先のことがすべてで、それまでの事はきれいさっぱり忘れてしまうという性癖が身につきました。 またお会いしたら交りも復活させていただければ大変幸いです。盛会を祈ります。
武内哲史兄
教会へは聖日毎に礼拝に行っていますが、健康の都合で何も奉仕をしていません。それでよいのだとまわりの人は言ってくれますが、自分では残念です。明るくない顔つきでいると思います。主の祝福が皆様の上に沢山ありますよう祈ります。
滝口巌太郎兄
1992年3月末をもって関東一高を定年退職いたしました。4月から都立町田工業高校の講師を勤めることになりました。車で15分の所です。日曜日は教会の奉仕がありますので修養会は出席出来ませんが土曜日だけでもと考えています。
寿円正巳兄
家内共々まづまづの健康で過ごしています。六月中旬北陸旅行の予定があり、そちらの団体に参加します。ご盛会を祈ります。
桧原久仁夫兄
航空学校研究所で新装備品の実行試験を担当しています。私はFLIR(近距離階視装置)ヘリ用の担当です。教会は伊勢パブテスト教会で礼拝を献げています。帰省した際は、大分県別府市のメノナイト別府教会に行っております。
中野研精兄
主に感謝致します。研修会の盛会と会員のご健勝をお祈りします。6.10~6.13「全国1重中同志会」を札幌で実施担当者になっていますので失礼致します。
谷岡博志兄
武山陸自医務室勤務です。CS教師を教会で、部外では小中学生に空手指導をしています。
関六郎兄
71才になりボランティアとして横須賀海友会事務局、海上桜美会横須賀支部事務局の仕事をしております。教会ではアンデスの声を応援する会の会計実務をしております。今回は横須賀防衛協会主催の北部方面 (北海道)の研修視察に参加しますので修養会は欠席さして頂きます。神の恵みが集会の上に豊かにありますように。
防大聖研
防衛大学校に於ける聖書研究会は平成元年二月から、石川信隆教授のもとに士木工学研究室に於て毎月一回、木曜日の夜間行われて来た。指導は横須賀馬堀キリスト教会の徳梅陽介牧師が当られた。この間二人の学生(荻原洋聡兄、円林栄喜兄)が救われて受洗し、更に一名が目下受洗の準備をしている。
最近の聖研参加状況はつぎのとおり。
平成3年11月 11名
12月 9名(クリスマス集会)
平成4年 1月 6名
2月 5名
3月 6名
4月 11名(矢田部稔兄奉仕)
5月 8名(今井健次兄奉仕)
なお滝原美津江姉が毎月参加して協力下さるのは感謝である。
コルネリオ会定例集会報告
1. 2月定期集会
日時 平成4年2月 8 日(土) 15.00~17.30
場所 東京新宿区大久保
実施事項
1. 奨励 矢田部稔兄 「1サムエル 14章」より
2. 修養会の打合せ
3. 話合い
参加者
矢田部稔、今市宗雄、小山田光成、宮岡修二、今井健次、長橋晴子の諸兄姉
2. 3月定期集会
日時 平成4年3月22日(土) 15.00~17.30
場所 東京新宿区大久保
実施事項
1. 奨励 滝原博兄 「1サムエル 15章」より
2. 横須賀元伝道義会改築記念会出席について(代表Sioan宣教師)
3. 話合い
参加者
矢田部稔、小山田光成、滝原博、同夫人、今市宗雄、宮岡修二、今井健次の諸兄姉
3. 4月定期集会
日時 平成4年4月11日(土) 15.00~17.30
場所 東京新宿区大久保
実施事項
1. 奨励 今井健次兄 「1サムエル 16章」より
2. 修養会準備について
3. 話合い
参加者
矢田部稔、宮岡修二、石川信隆、滝原博、同夫人、小山田光成、今井健次、長橋晴子の諸兄姉
4. 5月定期集会
日時 平成4年5月 16日(土) 15.00~18.00
場所 東京新宿区大久保
実施事項
1. 奨励 今市宗雄兄 「1サムエル 17章」より
2. 話合い
参加者
矢田部稔、今市宗雄、小山田光成、滝原博、 同夫人、今井健次、長橋晴子の諸兄姉
コルネリオ会事務局( JOCU) 東京都東村山市富士見町2-12-34 TEL 0423-93-6902
郵便振替 東京 3-87577 (発行責任者 今井健次)